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パッチワークを本格的に始めた30年ぐらい前は、パッチワークに関する本はほとんど洋書でした。その中の写真にボンネットをかぶったおばあさんがログキャビンの伝統的な作り方を説明しているページがあり、おばあさんの傍らにはいろんな色、柄のストリングを繋いで長くしたものを、毛糸玉のようにまるめてボール状にしたものがバスケットの中でゴロゴロしてました。当時ログキャビンは、細い布を3~5cm幅ぐらいで明暗だけに分け、印しつけもなく、ログ一本の部分につなぎ目がきても気にしないで、裏布と綿の上に直接中心の四角(ほとんどの場合、暖炉を意味する赤の無地)の周りにくるくると縫い付けて、ブロックを作っていたようです。ストリングの両端は裂いてあったので、衣類としての役目を終わった布が利用されたのでしょう。私もパッチワークを始めて30年あまり、リバティの布のチップが捨てられず、ずっと習慣にしている端切れの活用法があります。2.5cm×7.5cmの型紙を切り、縫い代は3mmあれば良しとし、地の目はまったく気にせず、作品のピースをとった残りで裁断して、ビンに暖色と寒色に分けてためていきます。その日の気分で以前寒色にいれたものが、今日は暖色ということもありますが、気にしません。3cm角が取れなくても長方形は地の目さえ気にしなければ意外と取り易い形です。少したまったら、3本つなぎ、7.5cm角のピースを作ります。またこれもその日の気分で3色のグラデュエーションにしたり、バラバラだったり、端だけ、真ん中だけ濃かったりと、本当に!深く考えません。あんまり考えすぎないことが生地チップの有効利用につながると思います。作ったピースをパターン別にわけ、その時に全体のデザインを考えます。
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画像2は縦210cm横160cmのシングル用のベッドスプレッドサイズです。全て寒色系のピースを使いました。これは布を切り始めてから完成までに5年ぐらいはかかっていると思います。単純な1枚のパターンで本当に残り布で作ったものですが、以前の作品展で多くの男性の方々が一番好きと言ってくださいました。波のようにランダムにいれたキルトラインが良かったと思います。明日は暖色系の作品をご紹介しますので、続けて見てください。
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画像3は、今日出来たてのホヤホヤです。リバティファンのお客様が地方に住まわれているお嫁さんや娘さんに作られたクリスマスプレゼントです。贈られる前に見せにきてくださいました。お一人お一人の顏を浮かべながら気に入ってもらえるか...と思いながら作られたそうです。出来上がり2cm×23cmの横ストリングを縦に16枚はぎ、中央の4枚分を底としマチにしてあります。口は1cmのパイピング、20cmのファスナーをつけ、普通のポーチに作って、2cm×15cmの持ち手がつけてあり、持ち手の片一方はスナップ止めです。大きなバックなど好みがあり、なかなかプレゼントには難しいかもしれませんが、そのバックの中に入れて使う小物なら自分で選びそうにない色合いのほうが、かえって新鮮でウレシイ時がありますよね。
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