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最近更新していないトランテアン便り
楽しみにお待ちいただいている方には大変申し訳ございませんでした
今回から数回 旅のお話をさせていただきます。By YU-KA
今回は、どうしても見たい展示会のためロンドンへ
前日までヨーロッパの空港が閉鎖している中、無事到着できるのか...
関西空港からイギリス直行便がなくなったため乗り継ぎでロンドン到着
この季節夜8時ぐらいまで空が明るく、時差ぼけ知らず
旅行の目的はビクトリア&アルバート美術館でキルト展を見ること
美術館初となる展示は、英国各地や海外から65点以上の歴史的価値あるキルトが一堂に展示されて、見応えたっぷりの素晴らしい感動のキルト展でした
展示作品の修復を2年前から準備していたようで
キルトの修復師がいることを初めて知りました
画像で展示品を紹介できないのは残念ですが、
入口の天蓋付き シェルのベッドカバーの衝撃
博物館の持つもっとも古いキルトのようです
未完成のへキサゴンは1830年から39年間かけて作られ、
直径3cmぐらいの大きさでピースのなかに型紙が入ったままの状態での展示
型紙として使ったポストカードなど、こちらの紙も歴史的価値があるそうです
作り方はペーパーライナー式で、手間のかかる縫い方をしています
1840年代にはブラウン、のち20年後はパープルがファッションが流行したらしく、この2色を使ったキルトが多かったです
チンツのプリントを切り出し 縫い付けているキルト
ベッドの大きさが違うのか、どれも日本のダブルベッド用カバーの大きさがありました
産業革命にブルジョワが誕生し、その婦人たちの間では、家の仕事はハウスキーパーにまかせて、たっぷりの時間と手間をかけてキルトを作ることが流行ったそうです。
素材はシルク、サテン、ベルベットや英国とインドの綿プリントでほとんどドレス用
今まではアメリカンキルトが多く取り上げられて、イギリスキルトは想像つかず、楽しみにしていたのですが、
時間と贅を尽くしたとても繊細で丁寧なキルトでした
シンプルなピースが素晴らしいデザインになり、
作り手の想いや好み、こだわりが伝わってきます
展示の説明では詳細が分かりませんでしたが、
横でriekoさんが解説してくれ、イヤホンを借りずに
時代背景を知ることができました これが一番贅沢だったかも
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キルトの中に使われている生地が、ぶいずん昔にホビーラホビーレで発売されたドーリーバーデンに似ているなぁなんて思っていたら
この年代の生地を復刻した柄だったのです
今生地があれば、V&A復刻の生地と合わせて復刻キルトが出来るのになぁ
常時、数点はテキスタイルギャラリーで展示しているようですが、今日はキルトの歴史にどっぷり使った貴重な時間でした
さてランチはもちろん!
前回、V&Aに来たときは、工事中のため入れなかったモリスの部屋へ
モリスが作った世界初ミュージアムカフェ
でも椅子のデザインがちょっとカジュアルな気が...
歴史的価値がある部屋で、やっぱり量が多いランチをしてキルト展の余韻に浸るひと時
画像のカーペットは、モリスがV&Aに買うように薦めたものだとか
その後、特別展でグレースケリーの衣装、ドレスの展示には
多くの女性が魅入っていて、今も絶大な人気です
隣の部屋はラファエロの部屋で、ファッションショーが開かれる準備をしていました
残念ながら、ショーは時間がなく見れませんでした
一室に飾っているラファエロのタピストリーの下絵を入り口からチラッと見えました
バチカンのシスティーナ礼拝堂用に作ったタペストリーに使われた下絵だそうです
唯一写真撮影禁止の部屋のようです
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V&Aのキルト展は7月4日までともうすぐ終了しますが、近々ロンドンへ行かれる方に、ぜひお勧めいたします
日本でもたくさんの雑誌が取り上げています。
ジョルニは復刻生地の柄のポストカードがついてます
また、ずいぶん前に出た 松浦香苗さんの「わたしの好きな布」の中にも展示作品が紹介されていました
店頭でV&Aの復刻柄の生地を少量ですが、販売しております。
4柄セット ブルー系 レッド系でセットしました
ゾウの画像は、絶滅の危機に瀕したゾウを救うイベントで
ロンドンの街中で展示されていました
アーティストにより、これだけ多彩なゾウが生まれるのか...
ゾウに出会うたびに写真を撮ってました
V&Aのカフェのトイレがクラシックで思わず、現代的なカフェと
異空間で不思議な感覚でした
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